広い倉庫に生えるカビの原因と対策

今日もブログをご覧いただきありがとうございます。今日は東京都足立区にある物流倉庫のカビ取りでした。

倉庫を管理していると、「なんだかカビ臭い」「壁や床に黒ずみが出てきた」「収納していた段ボールや木製品に白いフワフワしたものが…」といったカビの被害に悩まされることがあります。特に広い倉庫は天井が高く、空間が大きい分、湿気や温度管理が難しくなり、カビが発生しやすくなります。

この記事では、広い倉庫にカビが生える原因、影響、そして効果的な対策について詳しく解説します。

1. 広い倉庫でカビが生える原因

① 湿度の高さ

カビの発生条件の一つが「高湿度」です。湿度60%以上になるとカビが発生しやすくなり、70%以上で爆発的に増殖します。倉庫内に湿気がこもる原因として、以下のようなことが考えられます。

換気が不十分で湿気が逃げにくい

外気との温度差で結露が発生

雨漏りや水漏れにより局所的に湿度が高くなる

地面からの湿気が床に影響を及ぼす（特にコンクリート床の場合）

② 温度管理の不備

カビは10～35℃の範囲で繁殖しやすく、特に25～30℃が最も活発になります。倉庫では季節や環境によって温度が変化し、適切に管理できていないとカビが生えやすくなります。

③ 有機物（カビのエサ）

カビは有機物をエサにして成長します。倉庫内に以下のようなものがあると、カビの発生を助長します。

段ボール、紙類（吸湿しやすくカビの温床になりやすい）

木製パレット、木箱

布製品、革製品

食品や食品関連の残留物（食品倉庫の場合）

④ 換気不足

広い倉庫は密閉されていることが多く、空気の流れが滞ることで湿気がこもりやすくなります。特に、壁際や隅の部分は空気の循環が悪くなり、カビが発生しやすい環境になります。

2. カビの種類と影響

倉庫内で見られるカビには、以下のような種類があります。

黒カビ（クラドスポリウム）：壁や床、コンクリート面に発生しやすい

白カビ（ペニシリウム・ムコール）：段ボールや木製品、食品に発生しやすい

青カビ（ペニシリウム）：食品や布製品に付着しやすい

赤カビ（フザリウム）：湿度の高い場所に繁殖しやすい

カビが倉庫に発生すると、以下のような悪影響が出ます。

・商品や保管物の劣化（特に紙製品、衣類、食品など）

・従業員の健康被害（アレルギー、呼吸器疾患）

・異臭の発生（倉庫全体にカビ臭が広がる）

・倉庫の資材や建物の劣化（特に木材部分が腐食しやすい）

3. 広い倉庫でのカビ対策

① 湿度管理の徹底

湿度計を設置し、常に湿度60%以下をキープする

除湿機を導入し、特に梅雨時期や湿度の高い日は稼働させる

乾燥剤やシリカゲルを保管物の周りに置く

② 換気を改善

定期的に扉や窓を開けて空気を入れ替える

換気扇やサーキュレーターを設置し、空気の流れを作る

倉庫内にファンを配置し、特に壁際や隅の空気を循環させる

③ カビの発生しやすい場所をチェック

倉庫の隅、床、壁際を定期的に点検

天井や換気ダクト周りの湿気やカビの有無を確認

地面の水たまりや結露を防ぐ対策を講じる

④ 保管方法の工夫

段ボールや木製品を直接床に置かず、パレットや棚を活用して浮かせる

吸湿しやすいものは密閉容器や防湿袋に収納

倉庫全体を整理整頓し、カビが生えにくい環境を作る

⑤ 定期的な清掃とカビ防止対策

カビが発生しやすい場所をこまめに清掃

アルコールや次亜塩素酸水を使用してカビ除去

防カビ剤や抗菌コーティング剤を活用

4. もしカビが発生してしまったら？

カビが発生した場合は、以下の手順で対応しましょう。

1. 発生源を特定し、原因を改善する（湿度、換気の問題を解決）

2. カビを除去する

軽度のカビなら消毒用アルコールで拭き取る

しつこいカビには次亜塩素酸水やカビ取り剤を使用

3. 再発防止の対策を実施

こまめな換気・除湿・清掃を習慣化

⚠️ 注意点

カビを除去する際は、マスク・ゴム手袋を着用し、換気しながら作業を行いましょう。

5. まとめ

広い倉庫では湿度や換気管理が難しく、カビが発生しやすい環境になりがちです。カビの発生を防ぐには、湿度管理、換気の改善、保管方法の工夫、定期的な清掃が欠かせません。

カビが発生すると、商品や設備の劣化、従業員の健康被害につながる可能性もあります。早めの対策と定期的なチェックを行い、カビのない清潔な倉庫環境を維持しましょう！